1.悪性リンパ腫とは

悪性リンパ腫とは・・
 白血球の中のリンパ球が癌化(がん化)した悪性腫瘍で、リンパ節が腫れたり、腫瘤(しゅりゅう)ができたりする病気です。似た病気にリンパ性白血病という病気があります。白血病のうちリンパ球が癌化(がん化)した悪性腫瘍なのですが、悪性細胞が増える場所が主に血液や骨髄である点が悪性リンパ腫と異なります。

2.悪性リンパ腫の種類

1.ホジキンリンパ腫(ホジキン病)
結節硬化型
混合細胞型
リンパ球減少型
リンパ球豊富古典型
結節性リンパ球優位型
2.非ホジキンリンパ腫
濾胞性リンパ腫 = B細胞由来であり、正常のリンパ濾胞構成細胞に類似し、結節を形成して増生する
中細胞型
混合型
大細胞型
びまん性リンパ腫 = 結節を作らずにびまん性(全体に広がっている状態)に増殖し、リンパ節の濾胞構造が消失したもの
小細胞型 :小リンパ球類似のもの
中細胞型 :核が血管内皮細胞の核よりも小さいもの
混合型
大細胞型 :核が血管内皮細胞の核よりも大きいもの
多形細胞型
リンパ芽球型 :非ホジキン病のなかではこれだけが未熟なリンパ球に由来する
バーキット型 :幼弱なBリンパ球が腫瘍化したもので、EBウイルス感染が原因となる

ホジキンリンパ腫(ホジキン病)と非ホジキンリンパ腫に大別されますが日本人の悪性リンパ腫では、ホジキンリンパ腫は約10%と少なく、大半が非ホジキンリンパ腫です。それぞれにつき病変部の腫瘍細胞の形状やその配列状態の違いなど、いわゆる病理組織学的所見に基づいて病型分類がなされています。

■悪性リンパ腫は、タイプがいろいろあって、治りやすいものや、治りにくいものもあります。
しかし、放射線や抗がん剤等が有効な病気で、白血病や多発性骨髄腫よりは治療成績が良いということです。
ただし、悪性リンパ腫は、他のがんと比べて診断が難しいという問題があります。タイプによって治療が異なるので、正確な診断が欠かせないわけです。最初の診断が正確でないと適切な治療が受けられないので、専門の施設で診断を受ける必要があります。