悪性リンパ腫の診断と病期
5.悪性リンパ腫の診断
初見としては触診・レントゲン写真・CT検査・超音波エコー検査・MRI検査・アイソトープ検査・PET検査などの画像診断になると思います。ただし、いくら画像検査をしても最終的な結論は下せないため病理組織検査を行ないます。病理組織検査とは腫れているリンパ節や腫瘤(しゅりゅう)の一部を試験的に切除して顕微鏡で調べる検査で生検ともいわれます。悪性リンパ腫であるかどうか、どのタイプの悪性リンパ腫であるかが判定でき、悪性リンパ腫の悪性度を知ることができます。この悪性度判定は、治療方針決定の上で極めて重要です。
6.悪性リンパ腫の病期(ステージ)
病気の拡がり(病期)は4つに分かれ、また悪性度によって3つに分かれます。
<病期(ステージ)>
I 期 | : | 右の頸部、左のわきの下など、ひとつのリンパ節領域のみのリンパ節がはれている |
II 期 | : | 上半身もしくは下半身のみの2ヶ所以上のリンパ節領域が侵されている |
III 期 | : | 上半身、下半身の両方のリンパ節領域が侵されている |
IV 期 | : | 臓器を侵していたり、骨髄や血液中に悪性細胞が拡がっている |
<悪性度>
低悪性度 : 年単位で病気が進行
中悪性度 : 月単位で病気が進行
高悪性度 : 日単位で病気が進行
低悪性度 : 年単位で病気が進行
中悪性度 : 月単位で病気が進行
高悪性度 : 日単位で病気が進行